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バンコク便り

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第10回「不謹慎だが、笑ってしまう現場もある その4」

 今回で僕自身が引き起こした失敗で笑いを巻き起こした不謹慎な話はいったんおわりにしよう。最後に不注意だったというのもあるが、本当に回避できたのかという疑問をいまだに持っている失敗を書きたい。
 ある日、ラチャダー通りのタナチャート銀行のビルの下で男性が不調を訴えているという連絡を受けて急行した。そのビルで働く会社員と守衛が発見し、通報後も我々の到着まで待っていてくれた。意識はあるが、彼は酔っているのか体調不良で横になっているのかイマイチ判断しづらい。当然ながら我々は医師ではないので下手なことは考えず、彼が所持する社会保険の指定病院へ搬送することにした。
 このビルはラチャダー通りに面していて、道路および歩道からビルまでラチャダー通り1本分は離れている。そのスペースは黒い大理石のような石が敷かれていた。街灯や周囲のビルの明かりに床は反射している。
 隊長に指示され、僕は通りに停められている我々の救急車に担架を取りに行った。プラスチック製のボードなのでひとりで持ち運びができる。僕は走って現場から救急車に向かって直線的に走った。
 歩道に出るまであと1メートルになったとき、視界が急激に変化した。地面が急に目の高さに来たのだ。
 僕は知らなかったが、歩道沿いには噴水の池があった。夜間は噴水が停止しており、その水面は石の床と同じ高さにあった。囲いをしているわけでもなく、しかも、その日は無風だったため、僕の目には大理石も水面も同じに見えていたのでまさかそこに池があるとは思いもしなかった。それでそのまま池に突進し、転落したのだ。
 隊員たちも、そして残っていた会社員たちも腹を抱えて笑っている。よく見れば不調の男までゲラゲラ笑っていた。この落水で携帯電話をダメにした。また、身長分の高さを構えずにすとんと落ちたことで、さすがに数日間首の痛さは引かなかった。この日は頭に来たので僕は帰った。
 ちなみにこの話はちょうど9年くらい前の話だ。29歳の年である。19歳の年には長崎のグラバー園でも同じく見えなかったという理由で池に転落している。今年38歳。そろそろ再び落ちる時期なのだと不安を感じている。
 それから、その噴水の池はその翌月か翌々月に埋め立てられて木が植えられた。僕が所属するホワイクワン・チームの中では「あれは高田が落ちたから」ということになってしまっている。今でも本当に回避できたのか疑問だ。水面と床がまったく同じ色になっていたのだから、避けようがないのではないか。タイ人だって知らなかったら落ちていると思いもするが、タイ人は全般的に目がいいのでどうなのかとも思う自分がいる。

現場に急行したメンバーと車。
現場に急行したメンバーと車。落ちた日ではないが、同じ年に撮影されたもの。


写真は現場ではなく訓練の様子。
写真は現場ではなく訓練の様子。担架はひとりで持ち運べるが、載せることはひとりではできない。


10年くらい前の担架。
最近は脚とタイヤのついた大きな担架が主流になっているが、10年くらい前は写真のように簡素な荷台に軽い担架のボードを載せていた。

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  1. 2015/04/02(木) 18:24:44|
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プロフィール

bangkokdayori

Author:bangkokdayori
●プロフィール
高田胤臣(たかだ たねおみ)
タイ在住ライター
報徳堂ボランティア隊ホアイクワン005

1977年東京生まれ
1998年初訪タイ。その後旅行で何度かタイを訪れ、2000年から1年間、ユニオン・ランゲージスクールに語学留学
2002年9月からバンコク在住
2004年11月から華僑報徳善堂にボランティア隊員として参加
2011年2月に彩図社より「バンコク 裏の歩き方』(皿井タレー共著)、2012年8月に同社より「東南アジア 裏の歩き方」を出版
現在はバンコクに編集部がある月刊総合誌「Gダイアリー」に複数の連載やほぼ毎月特集記事を、ウェブサイト「日刊SPA!」やバンコクの無料誌「DACO」にて不定期で執筆中

http://nature-neneam.boo.jp/

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